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Body Arts Laboratory :: Blog

ベニントン報告2

こんにちは。山崎広太です。
日本は、そろそろ桜の便りが届き始める頃でしょうか?ここバーモント州は、そろそろ芝生が緑に色ずき始めました。春ですね。

ここでは、週に2回、僕は舞踏のクラスという項目で教えています。未奈はムーブメントプラクティスというテクニックの中級クラスです。でも、以前ダック・バローンカンパニー、そしてトリシャ・ブラウン・カンパニーでアシスタントとしていた、Gwen先生が、ローザスの学校P.a.r.t.s.で教えるためベルギーに数週間行ってしまうのと、元デビッド・ドフマンカンパニーのダンサーのJoeが、今週、スーザン・マーシャルカンパニーでの公演に出演のためいないので、僕達は彼らのテクニック・クラスも代行するので、ここ2週間ちょっと大変です。

僕のクラスの内容は、タスクを伴ったペダスタリアンムーブメント(日常的な動作)、僕の中にある舞踏、ほととんど動かないウェイティング、そして言葉との関係の模索で、舞踏的アプローチによるコンポジションクラスにしています。アメリカの生徒に舞踏の典型を教えても、余り意味がないと思うので、それよりも、舞踏ってどういうものか、作品を創ることは、どういうことなのかなど、伝えられたらと思っています。生徒は、演劇科、ダンス科、文学、哲学、考古学、科学専攻など多彩です。演劇科の男の子が多くて、かなり皆、特異なキャラクターを持っているので、楽しいです。この前、皆、言葉のイメージからムーブメントが直ぐ作れるようになったので、日常的な会話しながら、そのムーブメントを同時にしたら、とんでもないことになっていて、凄かったです。ロジックな英語と、可笑しな身体のアンバランスと、皆キャラが濃いので、痛烈で、こんな世界は、見たことがなかった。

未奈のクラスは、身体意識、空間意識を開いて、身体を自由に、かつ敏感にする作業からはいることが多いです。Authentic Movement(生の、真の動き、かな?)という、他者に見られる中で、どう自分自身の身体の素直な衝動を受け止め、遂行するかというエクササイズは、全くのダンス初心者から、上級者まで、とても有効なもので、生徒の反応が、観ていてとても面白いです。NYのDDという振付家から未奈が習い、それ以降、彼女のもっとも好きなエクササイズになっています。

ここはアメリカ・ダンス・フェスティバルの発祥の地らしく、とてつもなく広い木の柔らかい床面のスペースが劇場になっています。マーサ・グラハムに因んで、マーサ・ヒル・シアターと呼ばれています。他、このような恵まれた環境で、教えとリハーサルをしています。

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by bodyartslab | 2009-03-23 06:57 | Essay